それが自分の世界観ならば
- 2016.11.06 Sunday
- 17:24
自分の作風に関して、
どうなのかなあと思った事が 過去にあります。
なんというか、後味が悪いような、かといってそれに特化していてそれが売りです!という訳でもなく
多分、沢山の方々に受け入れてもらえる類のものではないなあと、自覚があって。
やっぱり皆、ハッピーなものが
幸せで優しいものが好きな人が圧倒的に多いだろうと思っていましたし。
でも、自分ではこの作風でしか艶漢は描けないし、これで貫くべきだ、と考えていて。
私が艶漢の読後感として、理想と想定している感情があるのですが
これは今ここで触れることはしないでおきますけれど(読者様の先入観になると嫌なので。)
とにかく、それは優しさとかではなくて。
いや、もちろん、読者様には漫画を楽しんで頂きたいのですが。それはもうめいっぱい。
楽しみには色んな種類があると思うんです。
そんなある時、某編集者さんが
「嫌な人間が描ける人には、そういう作品でしか癒せない読者さんを癒せる能力があります。
これは本当です。」
と言っているのを聞いて、そうか、そう思っていいのか、と思いました。
そして実際に、
気持ちが辛くなっていて、他の漫画は読めないけど、あなたの漫画は読める…というような内容のお手紙を読者様からもらって、泣いたことがあります。
そのお手紙の存在は、今でも本当に励みになってます。
これなんかは私の話ですけど、
人のどうしようもない感情というのが上手く描かれている作品は
「ああ、こういう感情を持ってしまうのは自分だけじゃないんだな」と思えることがあって。
憶測だけれど、こういったことが癒しに繋がるのかもしれないなあとも思ったり。
とにもかくにも、
自分が気になってしようがなかったり
心惹かれて、つい描いてしまう現象はその人にとっての世界観であり武器なので
磨いていきなさい、と言っていた某先生の言葉を胸に、
今日も漫画を描いていこうと思います。笑
とはいえ、描きたい世界は沢山あって
今度は誰かに贈物を送るようなお話も描いてみたいので
欲求は尽きないのです。